1. 離婚の決断とその理由
私は30代後半で離婚し、今は7歳の息子と二人で暮らしています。離婚を決めた理由は、夫の価値観の違いと、精神的な負担が大きかったことでした。結婚当初は愛情もありましたし、一緒に家庭を築いていこうと努力していました。でも、子どもが生まれてから、夫は育児にも家事にも関心がなく、仕事が終われば飲みに行き、週末も自分の趣味を優先。私は一人で家事と育児をこなしながら、仕事も続けていました。そのうち、夫と話し合うことも少なくなり、家庭の中で孤独を感じるようになりました。
決定的だったのは、私が体調を崩したときの夫の態度です。高熱が出て動けなくなったときも、「俺の食事は?」と平然と言われたときに、この人と一緒にいても支え合う関係にはなれないと悟りました。何度も話し合おうとしましたが、夫は「俺は何も悪くない」と取り合ってくれず、最終的に離婚を決意しました。
2. 離婚後の生活の変化
離婚してすぐの頃は、正直なところ不安しかありませんでした。経済的にも精神的にも、自分一人で子どもを育てていけるのかと考えると怖かったです。でも、実際にシングルマザーとしての生活を始めると、自分の気持ちが軽くなったことに気づきました。誰かに気を使うことなく、自分のペースで子どもと向き合えることが、こんなにも楽だとは思いませんでした。
もちろん、経済的な問題は常にあります。養育費は取り決めましたが、きちんと支払われるかどうかも不安でした。幸い私は仕事を続けていたので、収入がゼロになることはありませんでしたが、子どもの成長とともにかかる費用も増えていくので、常に節約を考える必要があります。
それでも、離婚前の精神的なストレスに比べれば、今の方がずっと幸せです。子どもも、以前より明るくなったように感じます。家庭の中の緊張感がなくなり、二人でのんびり過ごせる時間が増えました。
3. 周囲の反応とサポート
離婚を報告したときの周囲の反応はさまざまでした。家族や親しい友人は「よく決断したね」と応援してくれましたが、中には「子どもがかわいそう」と言う人もいました。「父親がいないことで子どもが寂しい思いをするのでは?」という意見もありました。でも、私は「母親が笑顔でいることが、子どもにとって一番大切なこと」と信じていたので、周囲の意見に流されることはありませんでした。
ありがたかったのは、シングルマザーの友人が周りにいたことです。同じ境遇の人と話すことで、悩みを共有できるし、実際の体験談を聞くことで励まされることも多かったです。行政のサポートや助成金についての情報も、彼女たちから得ることができました。
また、職場でも理解を示してくれる人が多かったのは救いでした。上司には離婚の経緯を伝え、子どもの体調不良などで急に休まなければならないことがあると話しておきました。すると、職場でもできるだけ配慮してくれるようになり、仕事と家庭の両立がしやすくなりました。
4. 子どもへの影響と成長
シングルマザーとして一番心配だったのは、子どもが父親のいない生活にどう対応するかでした。息子は最初のうちは「パパは?」と聞いてきましたが、「ママと二人で楽しく暮らそうね」と話し続けるうちに、次第に受け入れてくれました。
息子が寂しくならないように、できるだけ一緒に過ごす時間を大切にしました。休日には公園に行ったり、一緒に料理をしたり、寝る前に絵本を読んだり。そうやって親子の時間を積み重ねることで、息子も私もお互いに支え合うようになりました。
あるとき、幼稚園の先生から「お子さんはとても明るくて、友達ともうまくやっていますよ」と言われたときは、本当に安心しました。私はずっと「父親がいないことで息子が不安定になるのでは」と心配していましたが、家庭の中の雰囲気が穏やかであれば、子どもも安心できるのだと実感しました。
5. シングルマザーとしてのこれから
シングルマザーとしての生活は、決して楽ではありません。経済的な不安は常にあるし、仕事と育児の両立は大変です。それでも、私は後悔していません。むしろ、自分の人生を自分で選び取ったことに誇りを持っています。
これからも、子どもと一緒に笑顔で暮らしていけるように、仕事も育児も頑張りたいと思っています。最近では、新しい資格を取ることを目指して勉強を始めました。将来的には、より安定した仕事に就くことで、経済的な余裕を持ちたいと考えています。
また、シングルマザーのコミュニティにも積極的に参加しようと思っています。同じ境遇の人たちと支え合うことで、自分だけでなく、他の誰かの力にもなれるかもしれません。
6. 離婚を考えている人へのメッセージ
もし今、離婚を考えている人がいるなら、「自分が本当に幸せになれる選択をしてほしい」と伝えたいです。我慢し続けることで得られるものもあるかもしれませんが、それ以上に、自分が幸せでいることが子どもにとっても大切なことだと思います。
離婚は大変な決断ですが、決して終わりではなく、新しい人生の始まりです。シングルマザーだからといって、不幸になるわけではありません。むしろ、自由に生きられる喜びを感じることも多いです。
私自身、今では離婚してよかったと心から思っています。大変なこともあるけれど、それ以上に、子どもと一緒に過ごせる幸せをかみしめています。これからも、自分らしく生きていこうと思います。